こんにちは.ヤマトです! 本日は4/4に情報公開された東京大学の新学部カレッジ・オブ・デザインについてお話していきたいと思います.
この学部では学部長が日本では初めてとなる外国人教授を採用したということでニュースでも取り上げられていました.
しかし,「新しく設立された学部にはどんな特徴があるんだろう?」 「外国人教授ということは日本人は募集していないのかな?」と疑問に思う方もいるかも知れません.
そこで本日は,東大に新しく設立された学部カレッジ・オブ・デザインの特徴をわかりやすくまとめていきたいと思います!
今回の記事でこれまでの学部との違いを知ってもらい,進路先として検討して頂けると幸いです!
最初にあった疑問の答えを先に教えます!

特徴まとめを紹介する前に先ほどあった日本人募集の疑問点についての回答を出したいと思います.
ズバリ…
日本人でも入学可能です!
現時点の予定では,募集定員は約100名に対してその半分を日本人で構成する予定だそうです.そのため,日本の高校生でも安心して入学への希望を出すことができます!
カレッジ・オブ・デザインとは?
カレッジ・オブ・デザイン(UTokyo College of Design)とは,東京大学が1958年の薬学部以来約70年ぶりに新しく設立された学部です.東京大学が2027年に創立150周年を迎えるため,それに伴い開設するのでしょう.
カレッジ・オブ・デザインでは以下のような人材を育成する目標を掲げています.
UTokyo College of Designでは、多様な学術知を「デザイン」によって繋ぎ、融合することによって様々な課題に取り組み、世界にインパクトを与える人材の育成を目指します。
国立大学法人東京大学「UTokyo College of Designの開設」より

「デザイン」ってイラストを学ぶってこと???
と思っていましたが,ここでの意味では「様々な学問分野からの知識を融合して社会貢献につなげる方法」と定義していました.そのため,カレッジ・オブ・デザインでの学び舎も「スタジオ」と記載しているのかもしれませんね
また,学部長は日本の大学では初めてとなる外国人教授の採用となっています.学部長はMiles Pennington(マイルス ペニントン)さん イギリスの大学ロイヤル・カレッジ・オブ・アート (RCA) イノベーション・デザイン・エンジニアリング (IDE) 学科を卒業後,企業や講師の経験を経て2017年に東京大学に赴任しています.
これまでの学部と同じ部分は?

これまでの学部と同じ部分もいくつかあります.しかし,結論から言うと同じ部分よりも異なる部分のほうが多い印象でした.
まず通うキャンパスが同じく本郷キャンパスです.
東京大学には本郷キャンパス,駒場キャンパス,柏キャンパス,白金台キャンパス,中野キャンパスがありますが,皆さんがイメージされるのは本郷キャンパスです.
学部や研究室によっては学部3,4年生からキャンパスが変わることも少なくないので,憧れの赤門やキャンパスに通うことができるのは嬉しいですね!
また,学部1年生の授業は他の学部と同じカリキュラムのようです.
学部1年生ではInterdisciplinary Foudation (IF)という学問領域での講義を履修しており,これは全学部対応でした.
カレッジ・オブ・デザインではこのIFに加えて,デザインの基礎的な手法とスキルを学ぶためのワークショップEight Tracj Design Seriesの講義がカリキュラムとして組まれています.
学部1年生の期間では授業を通して他学部の生徒を交流することができるチャンスです!
逆に言えば,授業を通して他学部との友達を作るチャンスはこの1年間だけとも言えるでしょう.
他学部との共通点は通うキャンパスと1年生の講義のみ!
カレッジ・オブ・デザインの特徴5選!
入学期間

カレッジ・オブ・デザインの入学時期は秋入学です.
募集時期も秋から募集開始とのことなので,入試のタイミングや受験対策のタイミングなども通常の大学入学希望者とは大きく異なるでしょう.
カレッジ・オブ・デザインに進学を希望する場合はあらかじめ担任の先生や予備校の担当者に相談してみることをおすすめします.
秋入学の学部なので要注意!!!
プログラム

カレッジ・オブ・デザインはInterdisciplinary Perspectiveという5つの学問領域である
※(意訳)
- Environment & Sustainability (環境と持続可能性)
- Technology Frontiers & AI (テクノロジーの最先端とAI)
- Governance & Markets (ガバナンスと市場)
- Healthcare & Wellbeing (健康と幸福)
- Culture & Society (文化と社会)
から自分で学びをパスを形成して様々な知識を得るプログラムとなっています.
他の学部とは異なり,より幅広い範囲の学問を自分の興味関心から自由に講義を履修することが出来そうですね!
また,個人プロジェクト,グループプロジェクト,長期インターンシップなど実践的なプログラムも用意されており,4年目から5年目にかけて始まる予定でした.
より幅広く,実践的なカリキュラムが組み込まれている!
授業方法
授業方法も大きく異なりすべて英語で実施されます!
おそらく,先程記述した実践的なプログラムもすべて英語で行われるでしょう.
そのため入学前からより高度な英語能力が求められ,私の感覚では受験勉強程度の英語能力では太刀打ちできないと思います.
私も大学に入学する際の試験で英語が含まれていましたが,旧帝の試験に合格するほどの英語力はありました.
しかし,実際に英語の授業でプレゼンや留学生との会話では全く聞き取れないし,自分から英語を話すことも難しく,コミュニケーションできる段階ではなかったことを覚えています.
そのため,カレッジ・オブ・デザインに入学する際はIELTSやTOEFL iBTなど実践的な英語能力を身につける必要があるかもしれません.
授業はすべて英語! より高い英語力が求められる!
学ぶ期間
学ぶ期間についても他学部と大きく異なり,最低でも5年間です!
これは,カレッジ・オブ・デザインでは学部生が卒業したときにもらえる学士(バチェラー)と大学院修士生が卒業したときにもらえる修士(マスター)を一貫して取得するプログラムのためです.
通常であれば,飛び級などの例外を除いて修士を授与されるためには6年間必要です.
しかし,カレッジ・オブ・デザインでは成績優秀者向けの早期終了制度が設けられており,1年間早く修士を貰える可能性があります.
もちろん,通常通り6年間通ったとしても留年扱いとはならず,通常の期間として卒業することもできます.※詳しくは今後公開される要領をご確認ください
学ぶ期間は最低5年! 同時に修士も獲得可能!
卒論の有無

カレッジ・オブ・デザインではおそらく皆さんが想像しているような卒論はないでしょう.
そもそも,学士と修士を同時に取得できるプログラムであるため,他の学部とは仕組みが大きく異なるでしょう.
ホームページのカリキュラムでは,Capstone Solo Projectという個人によるデザインプロジェクトが5年目から開始されており,そのカリキュラムが修了展示を含んでいます.
そのため,このCapstone Solo Projectが卒論と同じような扱いになるでしょう
他学部のような卒論とは異なるCapstone Solo Projec卒業要件
補足
就活への影響は?
秋入学ということもあり,卒業のタイミングが他の学生と異なるため,同時に就活のタイミングも変わってくるでしょう.
しかし,これについては企業や官公庁からの配慮があると考えます.
例えば,春での入社を控えた学生がやむを得ない事情で留年してしまった場合,秋卒業を待ってそこから入社するというのを配慮してくれる会社もあります.
※もちろん授業サボって留年なんかは許してくれないです!内定取り消しとなります!
そもそも,カレッジ・オブ・デザインでは社会課題の解決できる次世代の学生を育成する方針のため,このような学生が一般的な企業に行くかというのも疑問です.
内定先によっては配慮あり! 就活の路線が全く異なる可能性も?
入試の難易度は?
入試については具体的な試験科目はまだ公開されていませんが,通常の学力に加えて,個人の関心やこれまでの経験,社会課題への意識も重視するとのことでした.
また,授業がすべて英語という点も考慮する必要があります.
そのため,①共通試験 ②東大の2次試験 ③面接 ④英語能力を証明するための試験(TOEIC)
が組み込まれる可能性があります.
日本人の場合,定員が50名程度と考えると総じて入試の難易度は非常に高いことが予想されます.
ライバルの学生も東大の試験を受けるに値する学力の持ち主,帰国子女,高校から留学経験のある学生など猛者が少ない定員を奪い合うでしょう.
入試難易度は非常に高く,秋入学も考えると相当な覚悟が必要
まとめ
いかかでしたでしょうか.2027年からなので今後カリキュラムや試験制度などが変更する可能性はありますが,他の学部とは異なり次世代のリーダーを育成することに注力した学部であることがわかりました!
入学難易度こそ高いですが,入学後は自身の大きな成長を実感できると思います!
ご精読ありがとうございました!
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